2025年1月に合同会社を設立しました。
その際に経験した、設立までの手続や、申請書などの書き方をコラムにまとめてみることにしました。毎回すこしずつ、話題を変えて掲載していきたいと考えています。これから合同会社の設立を目指すみなさまのお役に立てればなによりです。
会社設立に際して
筆者としては、会社の設立に以下の心構え、方針で対応しました。
- お金をかけない
- 申請手続の代行業者や、便利な(ときに便利すぎる)アプリにお金をかけない。
- ネットで検索するとわかりますが、無料で申請手続の代行を行うサービス(という名称でよいのかどうなのかわかりませんが、そういうもの)があります。「お金をかけない」方針への対応としては理想的ですが、後述の「なるべく自分の力で行う」方針には反してしまいますので筆者は採用しませんでした。
- この方針で臨んだはずなのに、筆者の先入観などが邪魔して、無駄とも思えるお金の使い方をしてしまった例もあります。そういう失敗もこのコラムに載せていきますので、ご参考になさってください。
- 申請手続の代行業者や、便利な(ときに便利すぎる)アプリにお金をかけない。
- 手続はできるかぎり電子的な方法をとる
- 世の中、いまどき“紙”申請書でもないでしょう…と思ったので。
- しかし実際にやってみると、「あっ、そういうのも電子的な方法って言っちゃうんだー」とか、「えっ、これじゃぁ電子的な方法をとる意味がないじゃん」という世にも奇妙な事象にぶち当たります。
- 世の中、いまどき“紙”申請書でもないでしょう…と思ったので。
- 我慢強く取り組む
- 初めてでなにしろ知らないことだらけなのだから、短気を起こさない。
- 実際にやってみると、この方針の完遂をくじく出来事が次々とおそってきます。
- 初めてでなにしろ知らないことだらけなのだから、短気を起こさない。
- なるべく自分の力で行う
- 専門家にお願いすれば簡単に解決するのはわかるのですが、それでは自分の経験になりません。
- 会社を設立するなんてめったにできる経験ではないと思い、ここはひとつ学びながら進めようと考えました。
- 実際にやってみると、世の中の仕組みがよーくわかりますよ。
事前準備
会社設立に必要になるものは事前に用意しておくことにしましょう。
- 設立者本人のマイナンバーカード
- 搭載されている電子証明書を利用して、オンラインで電子署名を付与するのに必要です。
- マイナンバーカード交付申請時に「署名用電子証明書」を申し込んでおく必要があります。署名用電子証明書が付加されていないマイナンバーカードをお持ちの場合は、追加申請しておきましょう。
- ICカードリーダ
- マイナンバーカードを読み込むためのICカードリーダを購入しておきましょう。ただしこれは必須ではありません。
- スマホをICカードリーダ代わりに使用することが可能なようです。可能なようなのですが、筆者は未経験なので確信はありません。
- スマホにマイナカードの機能が搭載されるようになりました。このことによって何か変化が起きているかもしれませんが、筆者としては未確認です。
- スマホをICカードリーダ代わりに活用した経験をお持ちのかたがいらっしゃいましたら、その経験をお知らせください。
- マイナンバーカードを読み込むためのICカードリーダを購入しておきましょう。ただしこれは必須ではありません。
- 銀行口座
- 設立する合同会社の資本金を振り込んでおく銀行口座を用意する必要が出てきます。
- 銀行口座は、新規口座(または目的別口座)を用意します。
- 筆者は、目的別口座を使いませんでした(というか、その時点で目的別口座というものの存在を知らなかった)ので未確認です。
- 会社を設立する前なので、当然ながら会社の銀行口座を作れるわけもなく、銀行口座の名義は設立者です。
- 設立する合同会社の資本金を振り込んでおく銀行口座を用意する必要が出てきます。
- PCやインターネット、オフィスソフトなどのIT環境
- 「申請用総合ソフト」を使って申請する場合には、WindowsのPCでなければなりません(という制限があります)。
- 筆者はWindows 11のPCを使い、会社の設立申請には「申請用総合ソフト」を使用しました。
- 筆者の場合、普段プライベートではMacBook Proを多用しているので、分ける意味もあってWindows PCを使用しました。
- 筆者はWindows 11のPCを使い、会社の設立申請には「申請用総合ソフト」を使用しました。
- 「法人設立ワンストップサービス」を使って申請する場合には、Mac等でも大丈夫だと思いますが、筆者は未経験ですのでわかりません。
- 法人設立ワンストップサービスで合同会社の設立を経験されたかたがいらっしゃいましたら、その経験をお知らせください。
- あと、筆者はMacを使って申請をしていませんのでわかりません。
- MacとWindows PCでは使用の文字コード体系が違うので、そこで不都合が起きはしまいかと多少気になっています(私見です)。
- 申請用の文書を作成するために、文書作成ソフトが必要です。
- 筆者はMicrosoftのWORDを使いましたが、LibreOfficeなどの無料のオフィスソフトなどが利用できるようです。
- 結局のところ作成した文書をpdfで出力できれば文書作成ソフトはなんでもよいと思われます。
- LibreOfficeの場合、メニューバーから「ファイル」→「エクスポート」でpdfを指定するか、または「ファイル」→「次の形式でエクスポート」で「PDFとしてエクスポート」を選択し、表示されるオプション画面でページ範囲や解像度を設定後、保存すればよいはずです。
- 「申請用総合ソフト」を使って申請する場合には、WindowsのPCでなければなりません(という制限があります)。
さいごにおことわりを
筆者は、いかなる意味においても、会社設立の専門家でも何でもありません。
もっというと、世の中の仕組み(会社の設立だけでなく運営、例えば会社に必要な規則や帳票、営業のやり方、税金や年金や健康保険のこと、経理なんかはとくに1)についてぜんぜん知らない(知らなかった)というのが真実です。
というのも筆者はおおかたの日本の社会人と(たぶん)同じで、定年の歳までどっぷりとサラリーマンとして勤めていたからです。つまりその長きに亘るサラリーマン年月の間、複雑な世の中の仕組みからは遠ざかることができていました。例えば、税や健康保険料が源泉徴収されていたので細かいことを知る必要はありませんでした。世の中の仕組みに無知でしたが、それで十分済んでいたのです。2
この一連のコラムはそんな筆者が書いたものですから、偉そうに書いてはいるものの内容は間違いだらけの可能性があります。筆者が書いていることを鵜吞みにはせず、ぜひともご自身で他にあたって調べ、納得してことを進めるようにしてくださればと思います。そしてみなさま、コラム中に誤りや誤解を与えるような箇所があるとお気づきになられましたら、ぜひとも筆者にご連絡いただければ幸いです。そうしていただければ、さらなる被害は防げましょうし、筆者自身もまたすこし賢くなれるのではないかと思いますので。